健康診断の検査項目と数値の見方・詳細

このようなお悩みはありませんか?

健康診断の検査項目と数値の見方・詳細

健康診断の結果が手元に届いたとき、見慣れない専門用語や数値が並んだ用紙を見て、戸惑った経験はありませんか?

「基準値を少し超えているけれど、自覚症状もないし様子を見ていいのかな?」
「D判定(要再検査・要精密検査)が出たけれど、何が原因なんだろう?」

そんな不安を抱えながらも、お仕事や家事の忙しさから、つい結果用紙を放置し てしまう方は少なくありません。
しかし、健康診断の数値は、あなたの体が発している大切なサインです。
この記事では、生活習慣病の診療を専門とする福岡県宗像市の「林外科・内科クリニック」が、主要な検査項目の意味、数値の基準、放置するリスク、そして当院でできる対応について分かりやすく解説します。

血液検査(生活習慣病・内科系)

血液検査は、今のあなたの血管や内臓の状態を映し出す鏡です。
少しの異常が将来の大きな病気につながることもあります。

HbA1c(ヘモグロビンA1c)・空腹時血糖値

検査の意味

HbA1cは、血液中の赤血球(ヘモグロビン)にどれくらい糖が結びついているかを見る検査です。
赤血球の寿命は約120日であるため、直前の食事制限などに左右されず、過去1〜2ヶ月間の「ごまかしのきかない平均的な血糖レベル」を正確に把握できます。
空腹時血糖値(FBS)と組み合わせることで、インスリンの働きが低下していないかを多角的に判定し、糖尿病のリスクを評価します。

基準値の目安
  • 5.6%未満(正常)
  • 5.7〜6.4%(予備群)
  • 6.5%以上(糖尿病が疑われます)
放置するリスク

自覚症状がないまま血管を傷つけ、将来的に網膜症(目)・腎症(人工透析)・神経障害などの合併症や、脳卒中・心筋梗塞のリスクが高まります。

当院での対応

再採血で現在の数値を正確に把握した上で、すぐに投薬を始めるのではなく、まずは「なぜ血糖値が上がっているのか」を一緒に探ります。
食べる順番(ベジファースト)や、見落としがちな飲み物に含まれる糖分など、患者様の現在の食生活をヒアリングし、無理なく続けられる生活習慣の改善プログラムをご提案します。
必要な場合は適切にお薬による治療も併用し、合併症を未然に防ぎます。

LDLコレステロール(悪玉コレステロール)・中性脂肪(トリグリセライド/TG)

検査の意味

LDLコレステロールは、肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ役割がありますが、増えすぎると血管の壁に入り込み、コブ(プラーク)を作って血管を狭く・硬くします。
一方、中性脂肪は体のエネルギー源ですが、余剰分は内臓脂肪として蓄積され、善玉コレステロールを減らして悪玉を小型化・凶悪化させる性質を持っています。

基準値の目安
  • 120mg/dL未満(標準)
  • 120〜139mg/dL(境界域)
  • 140mg/dL以上(高LDLコレステロール血症)
放置するリスク

血管の内側が狭くなり、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な血管疾患を引き起こす危険性が高まります。

当院での対応

血液の数値確認に加え、当院の高解像度エコー(超音波)を用いて「頸動脈(首の血管)」や「肝臓」を直接観察します。
血管の壁の厚さ(動脈硬化の進行度)や脂肪肝の状態を視覚的に評価することで、より精度の高い治療方針を立てます。
食事(脂質の種類や糖質の量)や運動のアドバイスに加え、動脈硬化のリスクが高いと判断した場合は、血液をサラサラにするお薬やコレステロールをコントロールするお薬を処方します。

尿酸値(UA)

検査の意味

血液の数値確認に加え、当院の高解像度エコー(超音波)を用いて「頸動脈(首の血管)」や「肝臓」を直接観察します。
血管の壁の厚さ(動脈硬化の進行度)や脂肪肝の状態を視覚的に評価することで、より精度の高い治療方針を立てます。
食事(脂質の種類や糖質の量)や運動のアドバイスに加え、動脈硬化のリスクが高いと判断した場合は、血液をサラサラにするお薬やコレステロールをコントロールするお薬を処方します。

基準値の目安
  • 7.0mg/dL以下
放置するリスク

ある日突然、足の親指などに激痛が走る「痛風発作」を起こすだけでなく、腎臓の働きも低下させます。

当院での対応

痛風発作を防ぐための尿酸コントロール(お薬の処方)はもちろん、尿酸の結晶が腎臓に溜まって「尿路結石」を引き起こしていないかを腎エコー検査で確認します。
こまめな水分補給の指導や、プリン体を多く含む食品の摂取制限など、日常生活における具体的なアドバイスを丁寧に行います。
また、一昔前までは「痛風発作がなければ高くても良い」というのが通例でしたが、今では腎機能を維持するためにも尿酸値は低い方が良いとされています。

肝機能・腎機能検査

肝臓や腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれます。
痛みが出たときには、すでに病状が進行している場合も多いです。

ALT(GPT)・AST(GOT)・γ-GTP(肝機能)

検査の意味

肝臓は栄養分の代謝や有害物質の解毒を行う重要な臓器です。
ALTとASTは肝臓の細胞内に存在する酵素で、肝細胞がダメージを受けると血液中に漏れ出して数値が上昇します。
γ-GTPは胆管の細胞にある酵素で、アルコールの過剰摂取や脂肪肝によって胆汁の流れが悪くなると敏感に反応して高くなります。

基準値の目安
  • ALT 30U/L以下
  • AST 30U/L以下
  • γ-GTP 50U/L以下
放置するリスク

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、かなり悪化するまで痛みがありません。
放置すると脂肪肝から炎症(MASH)を起こし、肝硬変へ進行するリスクがあります。

当院での対応

血液検査の数値だけで判断するのではなく、高解像度腹部エコー検査を積極的に実施し、肝臓の脂肪のつき具合(脂肪肝)や、炎症による組織の硬さを直接目で見て確認します。
お酒を飲まない方でも発症する「非アルコール性脂肪肝炎(MASH)」の早期発見にも努めています。
当院には女性医師も在籍しているため、お腹周りのエコー検査に抵抗がある女性の患者様もリラックスして検査を受けていただけます。

血清クレアチニン・eGFR(腎機能)・尿蛋白・尿潜血

検査の意味

腎臓は血液中の老廃物をろ過し、尿として排出する「高性能なフィルター」です。
クレアチニンは筋肉を動かした際に出る老廃物で、腎機能が落ちると血液中に溜まります。
eGFRはこのクレアチニン値等から「腎臓が1分間にどれくらい血液をろ過できるか」を算出した数値です。
尿蛋白や尿潜血は、腎臓のフィルターが傷ついてタンパク質や血液が尿に漏れ出ていないかを調べます。

基準値の目安
クレアチニン
  • 男性0.6〜1.1mg/dL
  • 女性0.4〜0.8mg/dL
eGFR 60mL/分/1.73㎡以上
放置するリスク

腎機能は一度失われると回復が難しく、悪化すると血液透析や腹膜透析などの人工透析が必要になる慢性腎臓病(CKD)へ移行する可能性があります。

当院での対応

尿検査と精密採血の再評価に加え、腎エコー検査によって腎臓の形や大きさ、結石の有無、血流の状態を確認します。
腎機能の低下は高血圧や糖尿病と密接に関わっているため、血圧コントロールや減塩指導など、生活習慣病全体をトータルで管理し、大切な腎臓を長期的に保護する治療(慢性腎臓病:CKD管理)に力を入れています。

3消化器系・胃・大腸検査

胃部X線(バリウム)異常・胃部所見

検査の意味

造影剤(バリウム)を飲んで胃の粘膜に付着させ、レントゲンで胃の形や表面の凹凸を影絵のように映し出す検査です。
胃炎やポリープ、潰瘍、そして胃がんの疑いがあるサインを発見するために行われます。

放置するリスク

早期の胃がんは痛みがほとんどありません。
「たぶん胃炎だろう」という自己判断は非常に危険です。

当院での対応

バリウム検査で異常が指摘された場合、より詳細な観察が必要です。
当院では、嘔吐反射(オエッとなる苦しさ)が少なく、お身体への負担が極めて軽い「経鼻内視鏡(鼻からの胃カメラ)」による精密検査を実施しています。
カメラで胃の粘膜を直接ハイビジョン映像で観察し、疑わしい組織があればその場で採取(生検)して確定診断が可能です。
検査中もモニターを見ながら医師と会話ができるため、安心感が違います。
ピロリ菌が発見された場合の除菌治療も一貫して対応いたします。
当院の胃カメラではご希望があればウトウトした状態での痛くない・苦しくない胃カメラ検査が可能です。
ご希望の方はご遠慮なく診察の際にお申し付けくださいませ。

便潜血反応(2日法)

検査の意味

大腸がんやポリープがあると、便が腸内を通過する際にこすれて出血を起こすことがあります。
便潜血検査は、その目に見えないごく微量な血液が便に混じっていないかを化学的に調べる、大腸がんの早期発見に非常に有効な検査です。

放置するリスク

「痔のせいだろう」と放置した結果、大腸がんを見落としてしまうケースが後を絶ちません。

当院での対応

便潜血が陽性となった場合、大腸カメラ(全大腸内視鏡検査)による精密検査が必須となります。
当院で大腸カメラが必要と判断した場合は、患者様ご自身で病院を探す手間を省くため、宗像水光会総合病院・宗像医師会病院など宗像エリアの信頼できる連携病院へスムーズにご案内し、迅速に予約手配まで当院が責任を持ってサポートいたします。

胸部・画像検査

胸部X線(レントゲン)異常

検査の意味

X線を胸部に照射し、肺、心臓、気管支などの状態を画像化する検査です。
肺がんや結核、肺炎などの呼吸器疾患のほか、心臓が大きくなっていないか(心肥大)などを確認します。
白い影や結節(しこり)がないかを細かくチェックします。

放置するリスク

過去の肺炎の跡など心配いらないケースも多いですが、初期の肺がんが隠れている可能性も否定できません。

当院での対応

まずは当院にて、過去の健康診断の画像(あれば)との比較や丁寧な聴診・診察を行います。
より立体的な詳しい精査(CT検査など)が必要な場合は、宗像水光会総合病院や宗像医師会病院などの近隣基幹病院と即座に連携します。
迅速にCT撮影の手配を行い、専門的な画像診断結果を患者様に分かりやすくご説明いたします。

「要再検査」「D判定」は、健康を取り戻すためのチャンスです

健康診断の目的は、病気を「見つける」ことではなく、病気になる前に「防ぐ」ことです。
数値の異常は、あなたの体が「今の生活を少し変えてほしい」と出しているSOSのサインに他なりません。
「怒られそうだから」「薬を飲まされそうだから」と病院から足が遠のいてしまう気持ちはよく分かります。
しかし、林外科・内科クリニックでは、無理に薬を押し付けたり、叱ることは決してありません。
まずはあなたのお話をじっくり伺い、無理なく続けられる方法を一緒に見つけていきます。
健康診断の結果用紙がお手元にある方は、どうかそのままにせず、一度当院へご相談ください。

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